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『返事をしよう』

2022/03/29(火)
行動観察のクラスで年長さんに、様々な指示を出した時、
例えば「立って下さい」「座って下さい」という簡単なことであっても、無言で行動されると、私はものすごーく違和感を感じます。これは職業病かもしれませんが、声掛けに対して「しーん」としていると気持ちが悪いですし、悲しくなります。子ども達には、いつでも元気な声で、「はい」と言って欲しいです。

このお返事に関しては、私がお教室で、口を酸っぱくして注意していることの1つですが、なかなか浸透しないことでもあります。注意した直後(そのレッスンの間)は、できるのですが、次の週になると忘れてしまっているお子様が多いのです。
それは、お返事が習慣になっていないからですよね。

お子様が、初めてお返事をするようになったことを、思い出してみて下さい。
たぶん、1歳くらいからできていたと思います。「〇〇ちゃん」と呼んだら「はい」とお返事をしてくれた時は、嬉しくて嬉しくて、何度も呼んでみたり、ご家族やおじい様おばあ様にも、しつこく披露したのではないでしょうか?

問題は、その後です。
きっと、子どもも大人も慣れちゃうのですよね。名前を呼ばれても返事をしないことに・・・・。
そして、誰も注意をしないから、すっかり忘れてしまっているのだと思います。

そもそも、返事をしてくれた時、どうして嬉しかったのかを考えてみましょう。

それは、こちらから掛けた声がお子様に伝わったからです。そしてお子様からも「はい」というお返しの気持ちが帰って来たからです。これは、コミュニケーションの源ではないでしょうか?この基本的なことができなくて、お友達と話し合うとか、人と分かり合うとか、相手を知るとか、できないですよね。

私は、お子様の名前を読んだ時や、指示を出した時にお返事がなかったら、間髪入れずに「お返事は?」と声を掛けます。お返事が出来るようになるまで、定着するまで、言い続けます。
また、良い返事が返ってきた時には「○○ちゃんのお返事、気持ちがいいですね~」とか「△△君が、お返事してくれて嬉しいな」と、自分の気持ちを伝えるようにしています。「気持ちがいい」とか「嬉しい」というポジティブな言葉を浴びせることで、お返事をすることが気持ちよくなり、当たり前になります。

これは、お互いに自分のお話を「ちゃんと聞いてくれた」ということですからね。
そして「ちゃんと聞こえていますよ」というサインがあることで、相手が嬉しくなることを子ども達に伝えています。

もちろん、子ども達に呼ばれた時は「はい」という返事を、大人も必ず返さなければいけません。