今年は文字通りの「猛暑」となりました。「熱中症警戒アラート」なんて言葉は、去年までありませんでしたね。それほどまでに、危険な暑さということです。皆様、くれぐれもお気を付けください。
さて、本日のテーマは「休息」です。
もちろん、夏の暑さに負けないように、お昼寝をさせたり、睡眠時間を確保することは、お母様としてお子様にして差し上げていることと存じます。が、いかがでしょう?特に、年長さんのお母様。この夏、ちょっと無理をさせてはいませんか? 特に今年はコロナ禍で、春の期間、幼児教室等がお休みだったことを考えますと、「それはもう、今、やらなくてどうする~!」という感じで、無我夢中になっているご家庭も少なくないのでは?と心配になります。
大手の幼児教室が近くにある駅では、必ずと言っていいほど、紺色のスーツまたはワンピースに、紺色のカバンとレッスンバッグをごっそり抱えたお母様と、真っ赤な顔をして手を引っ張られて歩いている、これまたお受験ルックのお子様を見かけます。私はそれを見た時、はじめに「大変だな~」と思い、次に「ハシゴじゃないといいな」と思います。(でも、たぶんお母様の荷物の多さから推察しますと、ほぼハシゴに間違いありません)
いいのですよ。本番の時の練習として、午前午後でお試験に行かれる場合が実際にありますから、ここでしっかり慣らしておく必要もあると思うのです。ただ、その場合には、少し涼しいレストランでジュースでも飲んでリラックスする余裕が欲しいですよね。お子様も、ご褒美を頂いた気分になり、ご機嫌になると思います。逆に、そんなにヘトヘトで授業に参加して、何を吸収できるのかな?と疑問に思ってしまいます。ちょっとした短い時間でも、「休息」することは、良い影響があると考えています。(ただし、せっかくの憩いのひと時であるレストランで、前の授業の反省会をしないで下さいね!)
ちょっと、私がしようと思った「休息」の話とは、ズレてしまいましたので、ここで戻します。
今回お話しようと思ったのは、「1週間の中に、何も予定が入っていない空いている日がありますか?」という意味の「休息」です。この夏の予定もそうですし、年長さんなら9月以降のことも考えてみて下さい。今後「直前講習」「学校別授業」プラス「模擬テスト」が入ってきます。更に、お試験が早い学校では「本番」「事前面接」がありますね。その時期のスケジュール管理を、併せて考えて欲しいのです。
夏から秋にかけて、お子様がボソっと「私、忙しくて全然休んでない」「ぼく、遊ぶ暇がないんだ」とボヤくのを、しばしば耳にします。そのことをお母様に報告すると「いいえ、昨日も公園に行って遊ばせました」「幼稚園の後、お友達と園庭で汗びっしょりになるまで遊ばせました」とおっしゃいます。その答えを聞いた時、私は『では〇曜日は空いている日なのですか?』と質問します。すると「いいえ、幼稚園の後、○○塾に行く日なので、その前に遊ばせるのですよ。」『他のお友達は?』「うちだけ、途中で連れて帰るのです」『ほぉ・・・・・。』のような会話になります。
これってお母様は遊ばせたつもりなのですが、お子様は全然遊んだと思っていない、遊んだことにならないのですよね。子どもってそういうものでしょう。特に、他のお友達がまだ遊んでいるのに、自分だけ帰るというのは、どんな気持ちだと思いますか? 1週間、塾やお稽古事に加え、土日も模擬テストなどで、休息する日が一日もないお子様は、例え大人が午前中だけ、午後だけとスケジュールを空けたとしても、全然休んだ気にはなっていないことを理解して下さい。
これからの時期は、意識的に「この日は何も予定がない日」を作ってください。その日は、行き当たりばったりの自由な時間です。お子様がやりたいことを存分にさせて下さい。それは、今まで学習してきたことを、生き生きと出すための、大事な時間になります。なぜなら、例えば、面接の時、先にあげた「全然休んでいない」と思っているお子様のお顔と、自分の自由な時間を持っている「次の休みの日はあれをやろうかな、それともあれがいいかな」と思っているお子様の顔を思い浮かべたら、それは、どちらの方が印象が良いか、お分かりですよね。
そういうことです!